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109

第三者割当新株予約権の主な発行条件(2020年5月29日号)

Topic. ► 第三者割当新株予約権の主な発行条件


新型コロナウイルス感染症によって引き起こされた営業自粛要請等によって、多くの企業の経営状態に甚大な悪影響が生じています。この状況の中で、上場会社においては、新型コロナウイルス感染症の影響の長期化等に備えて、金融機関からの借入やコミットメントライン契約の締結により資金調達をする事例が増加しています。
そこで、今回のPLUTUS NEWSでは、直接金融の中でも利用されることの多い「第三者割当新株予約権」の発行を検討する際のご参考として、第三者割当新株予約権の主な発行条件をご案内します。
 
・第三者割当新株予約権とは
第三者割当新株予約権とは、上場企業が資金調達を行う際の選択肢の一つとして、年間100件程実施されている資金調達手法です。第三者である投資家に新株予約権を割当て、投資家は権利行使をすることにより、発行会社には権利行使価格分の金銭が得られるため、資金調達が可能となります。

 

・第三者割当新株予約権のメリット・デメリット

➀メリット
新株予約権を用いることは、株式をすぐに発行して資金調達する場合と異なり、権利行使されなければ株式は発行されないため、希薄化が一度に起こることを防ぎ、なだらかな希薄化となります。また、すぐに資金が必要ではないが、今後の投資資金のために調達手法を確保しておきたいという状況の発行会社にとっては、前もってその準備が出来ることになります。
 
➁デメリット
新株予約権の発行後株価が下落してしまった場合、行使価格よりも株価が低い状態で権利行使を行う投資家はいないため、資金調達が思い通りに進まないという可能性があることに留意する必要があります。

 
・新株予約権の主な発行条件
➀行使価額固定型、行使価額修正(MS:ムービングストライク)型
行使価額固定型は行使価額が新株予約権の満期日まで一定であるため、株価が高くならなければ希薄化は起こりませんが、株価が下がってしまった場合には思い通りの資金調達が出来ない可能性があります。
行使価額修正型は、株価下落時においても行使価額が下方に修正される(ただし、下限値が設定されます)ことから、資金調達の確実性は高くなります。また、行使価額修正型には、修正の頻度により、毎日、1週間毎、1ヶ月毎、半年毎など一定の頻度が定められる等の様々なパターンがあります。
 
➁行使指定、行使制限、行使禁止
新株予約権の権利行使は基本的に割当先の自由意思で行使の時期・金額を選択する
ことができます。しかし、発行会社には資金の支出予定時期があり、調達のタイミングを調整するニーズがあります。これを可能とする条項が、行使指定や行使制限です。調達が必要な時期には投資家に行使を指定し、調達が不要でむやみな株式の希薄化を望まない場合には、行使を制限または禁止することができます。

 
➂取得条項(コール条項)
発行会社が発行価額で新株予約権を取得する権利であり、コール条項とも呼ばれています。発行会社としてはより良い資金調達手段が得られた場合に、従来の新株予約権を一旦キャンセルし、新たな資金調達方法を選択することができます。企業としてはこのような選択肢を確保するため、ほぼ全ての新株予約権にこの条項が付されています。
 
➃取得請求権(プット条項)
割当先が保有している新株予約権を発行会社に売却する権利であり、プット条項と呼ばれています。権利行使の蓋然性が低くなった際や、満期日が近づいた際に新株予約権の残数が多い場合に払込金額分を回収する目的で発行会社と割当先との交渉の結果付されることがあります。
 
・おわりに
資金調達目的で新株予約権を発行する場合には、発行会社の資金ニーズにあった新株予約権の発行条件の設計を行うことが重要です。第三者割当新株予約権の発行をご検討される際は、上記の発行条件をご参考にしていただければ幸いです。
プルータス・コンサルティングでは、様々な発行条件の第三者割当新株予約権の評価の実績を多数蓄積しております。この経験からクライアントの資金調達実現サポートに貢献できるよう取り組んでまいります。

 

執筆者紹介


山本 修平 < コンサルティング部 エグゼクティブ・マネジャー >
早稲田大学法学部卒業。株式会社ジャフコ、M&Aキャピタルパートナーズ株式会社を経て、2012年にプルータス・コンサルティング参画。プルータス・コンサルティングでは、上場・未上場問わず企業価値評価やエクイティ・アドバイザリーサービスを提供している。直近では、マザーズ上場企業に対するCB・ワラントアドバイザリー、スタートアップに対する時価発行新株予約権信託®サービスを提供している。


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