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上場企業における優先株式の発行事例調査2021(2021年10月29日号)

Topic. ► 上場企業における優先株式の発行事例調査2021


 
新型コロナウイルス感染症の感染拡大・長期化に伴い、企業の資金調達需要はさらに高まっております。そうした状況を踏まえ、2021年2月に当社では、優先株式の発行条件を検討する際の参考にして頂く目的で、レポートを公開しました(「上場企業における優先株式の発行事例調査」2021年2月)。
その後、優先株の発行をする企業数は増加し続けております。本稿は、2021年10月22日時点における発行状況を改めて集計するものです。

 

優先株式の発行状況の推移

集計期間における優先株式の発行社数、発行件数1)発行決議の結果にかかわらず、発行に関する開示が行われた件数を集計しています。また、同時に複数回号発行する企業が含まれるため、発行社数と発行件数が異なります。は以下の通りです。2021年は発行社数・発行数ともにすでに前年比2倍超の増加を見せております。
 

 

優先株式のタイプ別発行状況

優先株式には、割当先の権利として優先株式を普通株式に転換できる「株式対価の取得請求権」や、発行会社が強制的に優先株式を普通株式に転換する「株式対価の取得条項」が付されている転換型優先株式の事例が多くあります。一方で、普通株式への転換を想定していないタイプは、社債型優先株式と呼ばれます。2021年に発行された優先株式は、例年よりも社債型優先株式の割合が高くなっており、全体の5割超を占めるに至っています。
 

 

社債型優先株式の利回り

2021年の事例について、以下のとおりです。
 

 

発行体の業種

宿泊業、飲食サービス業の発行事例が最多となっております。サービス業(ブライダル業・観光業など)と合わせると13件であり、2021年における発行社数の約6割を占めます。2)業種は総務省の日本標準産業分類に従って分類しています。

 

 

発行規模

2016年から2021年の資金調達額は以下のように推移しております。3)単位未満を四捨五入しているため、発行年ごとの内訳の計と総計が一致しておりません。2019年は重工業・インフラ業による1,000億円規模の大型の資金調達が複数回行われたため、例年よりも発行総額が多くなっております。一方で、2021年は100億円未満での発行が全体の8割超を占めております。
 

 

 

発行条件の合理性

優先株式を発行するにあたっては、それが有利発行にあるのか、公正発行であるのかが論点になります。有利発行の場合、既存株主の利益を損なう恐れがあるためです。そのため、発行会社は発行の合理性について見解を示す必要があります。
2021年の事例について、発行会社の見解は以下の通りです。優先株式の算定方法は複雑であり、公正発行であることを証明するのが難しいため、公正発行であるとの見解を示しつつも、株主総会で特別決議をとる企業が多くなっております。

 

 

5.おわりに

弊社は、評価機関として上場・未上場を問わず多くの優先株式の発行事例に関与し、公正価値評価のみならず、その発行手続や導入事例などに関する適切なアドバイスを実施してきました。より詳細な情報や実際の発行手続きに関してお知りになりたい場合は、直接お問い合わせフォームよりご連絡ください。
 

 

執筆者紹介


伊藤 航 < エクイティ・アドバイザリー部 コンサルタント >
大学を卒業後、銀行勤務を経てプルータス・コンサルティングに入社。前職では、法人融資・主計業務等に従事するとともに、与信管理業務にも関与。プルータス・コンサルティングへ入社後は、ストック・オプションなどの金融商品の設計・評価を担当している。


株式会社プルータス・コンサルティング 広報担当

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References   [ + ]

1. 発行決議の結果にかかわらず、発行に関する開示が行われた件数を集計しています。また、同時に複数回号発行する企業が含まれるため、発行社数と発行件数が異なります。
2. 業種は総務省の日本標準産業分類に従って分類しています。
3. 単位未満を四捨五入しているため、発行年ごとの内訳の計と総計が一致しておりません。

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