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【メディア掲載】日本経済新聞(朝刊)に掲載されました「中小M&A、適正価値で」
本日の日本経済新聞(朝刊 25面)に、弊社代表野口の寄稿記事が掲載されました。
中小M&A、適正価値で
中小企業の事業承継において後継者不足が深刻な社会問題となっている。解決策として、M&A(合併・買収)による会社売却が急増している。
大企業の場合は、投資銀行などの専門アドバイザーがそれぞれ売り手と買い手について価格の交渉を担い、株主への説明責任として第三者評価機関が会社の公正価値を評価する。結果として、適正な取引価格が形成されるシステムになっている。
一方、中小企業の場合は勝手が違う。大手のアドバイザーは扱わないことが多いため、多くの場合、中小企業のM&A専業会社が仲介に入る。こうした会社は、売り手と買い手双方が受け入れられそうな価格で調整を試みる。売り手側の企業のオーナーも自社の価値について知見がないことが多く、専業会社から提示される売却価格をうのみにして取引せざるを得なくなる。
中小企業のM&Aでは、売却価格は「純資産」+「営業利益の数倍」などという非常に簡略化された手法で決められていることが多い。まるである基準に基づいて古本を一律に買い取る「ブックオフ」の査定のようだ。古本であればこの査定方法は合理的だ。短時間で効率的に値付けして回転させていく必要があるからだ。しかし売り手企業としては、数億円から数十億円にもなる会社を古本のように売却されたらたまったものではない。
そもそも非上場の中小企業の価値評価は、上場する大企業の評価に比べ難易度が高い。まず、上場していないので市場での取引価格がない。上場市場がなくても、不動産であれば近隣の同様の物件の売買事例の情報を入手することができるが、非上場企業の情報はオープンではない。類似する事業内容・財務状況の会社を探すのは困難だ。ファイナンス理論上は、同じ利益を上げている企業であっても、会社の将来の成長性や事業の安定性などにより、企業価値は大きく変わってくる。
売り手企業のオーナーにとってはM&Aは一生に一度の経験だ。売り手企業の利益を守るためにも、利益相反のない第三者の専門機関による適正価値を評価する制度の確立が急務だ。
(日経電子版はこちら:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO49299930S9A900C1SHE000/)
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