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ストック・オプションの各スキームとメリット・デメリットの比較(2022年10月31日号)

Topic. ► ストック・オプションの各スキームとメリット・デメリットの比較


ストックオプションの導入に際し、近年は信託型ストック・オプションなど発行会社様の選択肢は増えてきており、自社にとっての最適なスキームを決定することが難しくなっています。
とりわけ「ストック・オプション導入を検討する際、どのようなポイントを元にスキームを選んだらよいか」、「無償ストック・オプション以外にどのようなスキームがあるのか」等はストック・オプションの導入検討にあたって弊社によく寄せられるご質問です。
本稿ではそのような疑問を解消するため、ストック・オプションの各種スキームを検討するポイントとして各スキームのメリット・デメリットを比較いたしました。それぞれのスキームにメリット・デメリットが存在しますので、各社の状況に応じて適切なスキームを選択していく必要があります。

 

各スキームの特徴

ストック・オプション(以下SOと表記することがあります)はスキームごとに付与対象者への課税や行使条件に特徴があります。
大きく分類するとフルバリュー型と値上がり型があり、以下のような特徴があります。

①フルバリュー型→付与時点の権利行使価額より株価が下落しても付与対象者が売却益を得られる
②値上がり型→株価が付与時点の権利行使価格以上にならないと付与対象者に売却益が発生しない
(株価を上げようというモチベーションになる)

 
フルバリュー型には1円ストック・オプションの退職型と在職型の2種類があり、値上がり型には税制適格ストック・オプション、有償ストック・オプション、信託型ストック・オプションの3種類があります。
詳細につきましては下図をご参照ください。
 

 

※1 信託型ストック・オプションの詳細につきましてはこちらもご参照ください。
 
 

各スキームのメリット・デメリットについて

各スキームにはそれぞれメリット・デメリットがあるため、付与対象者と発行会社から見たメリット・デメリットをそれぞれ勘案したうえで、スキームを検討する必要があります。
よく見られる導入事例として、発行時に付与対象者に払込金額が発生しない税制適格ストック・オプションを従業員に付与し、付与対象者に払込金額の負担が発生する有償ストック・オプションは役員・幹部クラスに付与するというものです。
また、将来の役職員の貢献度を反映したいという意向から、付与対象者を後決めできる信託型ストック・オプションの導入事例も増えています。
 

※2 実際の税務に関しては税理士にご確認・ご相談ください。
一般的には、退職から10日以内に権利行使をすることで退職所得として課税となるという国税庁のタックスアンサーをもとに設計をされるケースが多いようです。
参考:国税庁【権利行使期間が退職から10日間に限定されている新株予約権の権利行使益に係る所得区分について】

 

おわりに

弊社では、各社の今後の資本政策などをヒアリングさせていただいた上で、最適なスキームの導入支援をしています。
これまで上場・未上場企業で3,000社以上の資本政策についての支援を行っており、提案、導入までを一気通貫でサポートすることが可能です。
より詳細な情報や実際の発行手続きに関してお知りになりたい場合は、直接お問い合わせフォームよりご連絡いただくか、弊社担当者にご連絡下さい。
 
 

 

執筆者紹介


林 俊宏 < エクイティ・アドバイザリー部 コンサルタント >
大学卒業後、SMBC日興証券にて主にストック・オプションの管理業務、上場企業の持株会運営サポートに従事。より専門的な支援を行うためプルータス・コンサルティングに入社。入社後は、幅広い企業に対してストック・オプションなどのインセンティブ・プランの設計や資本政策に関する提案を行っている。


株式会社プルータス・コンサルティング 広報担当

〒100-6030 東京都千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル30階

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